8月6日。
いろいろ計画していたのですが・・・昼までホテルでダウン。 残念。
式典にも出られず、国連事務総長の話も聞けず・・・悔しいなぁ。
事務総長とは、5月のニューヨークでも会いそこなっています。 よっぽど、縁がないのかなぁ。
皆さん、くれぐれも熱中症には気をつけましょう。
というわけで、午後から行動開始。
この日は、「NO DU 交流会」があります。 これは、どうしても外せません。
劣化ウラン弾の廃絶を目指す人たちの集まりで、毎年「8・6」に合わせて広島で開かれています。
今回はキルトたちも参加。
日本中、世界中からの参加者に見てもらいました。
「交流会」の後、引き続き同じ会場で「国際対話集会〜反核の夕べ」があり、そちらにも参加。
キルトもそのまま。
NATO軍兵士の「バルカン症候群」、アフガニスタンで増えてきているガンや奇形の子ども達、イラクで増え続ける先天異常の子ども達、今年10月の「国連総会」に向けての各国政府の動き・・・などなど。 とにかく盛りだくさんでした。
中でも印象深かったのは、アメリカの先住民地域で新たに始まろうとしている「ウラン採掘」についての訴え。 しかも、やろうとしているのは、日本の大企業です。
「原爆を作ったウランから始まって、ずっと、私たちの故郷は放射性物質で汚染され続けてきました。
たくさんの人たちがガンで亡くなり続けています。 これ以上、私たちの大地を汚さないで下さい。
ヒロシマのみなさん、同じヒバクシャとして、手をつなぎましょう」
会場が揺れるほどの拍手。
けれど・・・そのアコマ族の人が会場からいなくなった後、参加者から「唯一の被爆国の・・・」発言。
一体、昼から続いた報告の中で、何時間も、何を聞いてきたんだろう、この人は。
いや、聞いてはいるんだろうけど、何も考えずにこの言葉が出てきてしまうように、なっちゃったんだろうな。 年配者を鞭打つ気は無い。 けれど・・・やはり、暗澹とする。
なんというか・・・「日本人」の限界に。
「唯一の被爆国」と言っている間は、「私たちは被害者、かわいそう」という意識から抜け出せないと思う。私が出会って、親しくお話を聞かせていただいた「被爆者」の方たちは、誰も「唯一の・・・」とは言わない。「この苦しみを他の誰にも味合わせたくない」とは言うけれど、「自分たちだけが被爆者」という言い方は誰もしない。 むしろ、「イラクの子も、マーシャルの子も、自分たちと同じ。今もヒバクシャが生まれていっていることにこそ、問題がある」とおっしゃる。
では、一体誰が、「唯一の・・・」と言いたがっているんだろう。
それを、よく考えて、言葉を発する前に、よくよく振り返ってみることが必要な時期が来ているのではないだろうか。
「核兵器」には国を挙げて反対しても、「核施設」である「原子力発電所」には反対しない日本人たち。
世界的には、「反核(Nuclear Free)」と言えば、両方をやめようと言う意味になるのに。
片方は「廃絶」で、片方は「国策」の「ダブルスタンダード」な「ニッポン」。
「唯一の・・・」と言い続けたいのは誰なのか。
「同じヒバクシャとして」対話と連帯を求めた彼の前で、もう一度、よ〜く考えてみよう。